めぐろパーシモンホールの春のコンサート「シェエラザード」と浅田次郎著の「シェエラザード」

東急東横線都立大学駅より徒歩7分のところにある『めぐろパーシモンホール』では、年間を通じコンサート、演劇など多様な催しを安価で提供してくてます。

めぐろパーシモンホール

めぐろパーシモンホール

 久しぶりにコンサートに行く気分にさせてくれた曲はリムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。4楽章から構成されていますが、この曲は「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」の中の物語から4つを選んで組んで作ってあります。

 1999年に出版された浅田次郎著「シェエラザード」。3年前にピースボートという団体の世界一周ボヤージ船「オーシャンドリーム号」で103日間の旅に出かけることになった時に、友人の井上君から浅田次郎著の「シェエラザード」上下の本を頂いた。横浜の大さん橋を出航してから大海原の中、本を読みだした。大東亜戦争終戦の年、四月に阿波丸という緑十字船が、2000名余りの婦女子を含めた民間人をシンガポールから日本へ向かう日程を、日本政府からアメリカ政府に報告をし、安全保障の確認をとったにもかかわらず台湾海峡で米潜水艦に撃沈されてしまい、一人だけの生存者を残し全員阿波丸とともに沈んだ事件をモチーフにしたフィクション小説。その小説の中の船「弥勒丸」、艦長が愛した曲が「シェエラザード」がとても印象的でした。

 大海の中の弥勒丸、闇の中での「シェエラザード」曲、文章中によく出てきたこの曲が気になり、帰国後CDを購入して聞いてみましたが、第一楽章の序曲が大海でうねりの中を航海しているイメージを想像されるので、曲の中に吸い込まれていき、とても好きな曲になりました。作曲者は青年時代に海軍士官として遠洋航海をしたこともあって、その経験が曲作りに生かされたようですが、本のタイトルに付けられた「シェエラザード」、この曲を聴いてわかるような気がしました。

 浅田真央さんがフィギアでこの曲を編曲(この時の曲名は「シェヘラザード」とされています。)して過去に演技をしたことも最近知り、「阿波丸」と「弥勒丸」、フィクション作品とは言え、とても興味を持ちました。しばらくは自分なりに調べてみようかなと思っていますが、自分の記録のためにも「大家さんのつぶやき」でまた呟いてみたいと思います。

(この曲名は、ロシア人作曲者がつけたもので、千夜一夜物語の王妃シェエラザードからつけられたもので、ロシア語ではSheherazade、日本語読みでそれ以外に、シェヘラザード、シェラザードとあるようですが、どれでも日本ではいいようですね。)

 

 

 

 

 

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