皆さんと一緒に歩きたいと念願していました、渋沢丘陵の番になりました。都心から 2時間近く掛かりますので、埼玉、千葉方面の方の便を考えると遠くて申し訳ありま せんが、天気に恵まれれば、展望、湧水群、震生湖、丘陵散歩と見どころいっぱいの コースです。
渋沢丘陵は、東丹沢と大山を南面から展望できる絶好の位置にあります。山の好きな 方は、一度は丹沢表尾根コースに登られたことがあると思いますが、そのすべての コースが一望できます。ヤビツ峠から二ノ塔、三ノ塔、塔ノ岳、大倉尾根(バカ尾 根)、大倉の戸川公園が、小田急線を挟んで手を伸ばせば届くのではないのかと錯覚 するぐらいの位置に見えます。丹沢を有名にした沢登りコースも山襞のごとく見るこ とができます。当日の好天気に期待しましょう。
駅から渋沢丘陵までは、名水の里「はだの」らしく秦野盆地湧水群の湧水スポットが 何箇所かあります。弘法の清水、今泉名水桜公園等に寄って行きましょう。白笹稲荷 から登りが始まります。ゆっくり歩いて30分震生湖を目指します。登りにつれて眺望 が開け、丹沢の山並みが迫ります。展望を楽しんでいるうちに震生湖に到着します。
震生湖(青字をクリックするとリンクします。)は関東大震災によってできたもので、湖というより池と呼んだほうがよい大き さですが、水の出口も入口も無いという不思議な湖です。「震災は忘れた頃に起こ る」という名言で有名な、夏目漱石とも親交のあった物理学者の寺田寅彦は二度にわ たり調査のために来ています。関東大震災は当初丹沢が震源地と言われたほど、この 地域は揺れが大きく、塔ノ岳頂上にあった大きな石が崩れました。実際には相模湾が 震源地でしたが。震生湖は山の窪みにあり、ここに湖があるのはやはり不自然な感じ がしますが、皆さんはどう思われるでしょうか。
ここから里山気分の丘陵コースが始まり、約3㎞近く続きます。道筋には田畑が広が り、そばの花などが楽しめると良いですし、里芋などを掘り出す季節でもあります ね。秋の里山を満喫しながら、市街地を抜けて渋沢駅に向かいます。未だ歩き足らな ければ、塔ノ岳を源流とする水無川沿いを少し散策しましょうか。
"東京歩中会 11月のウォーク案内 『渋沢丘陵と震生湖』" に2件のコメント