第139回 八王子城跡と多摩森林科学園の桜(きらぼし歩中会 2019年4月のウォーク報告)

「八王子城と多摩森林学園の桜」コース(クリックすると拡大されます)

八王子城跡まで本来なら、高尾駅から新緑の中を1時間程度歩くのがベストですが、バスで10分乗車してお城跡へ向かいます。天候に恵まれ今日も16名のご参加をいただきありがとうございました。滝山城でも見た曳橋で城山川を渡り、御主殿跡に向かいます。曳橋から直角に折れて登る石敷き、石垣の枡形虎口(こぐちと読みます)は、関東中世城郭として貴重なもので、城一番の見所です。石垣は数年前に復元されて、当時の石組みを忠実に再現された立派な虎口です。同時期に造られた、安土桃山城大手両翼に展開する野面積石垣にそっくりのようです。氏照は築城にあたり、家臣を安土城に派遣してモデルとしたようです。髙橋さんは今月初めに安土城に行かれましたが、この石垣は似ていましたか。

氏照の館などがあったとされる御主殿跡に登ります。戦国時代最後の戦いとも云われる八王子城の戦いは、たった一日で終わりました。秀吉の小田原征伐の際、前田利家と上杉景勝軍に攻められて落城しました。この八王子城落城が決め手となって、本拠の小田原城は開城、氏照はこの時小田原に籠城中で、兄で北条氏の四代目の氏政と共に城下で切腹し、北条氏は滅亡しました。豊臣軍は軍勢1万5千名、氏照不在の北条方は4千人で城を守りますが多勢に無勢、結局落城しました。落城時に御主殿にいた北条方の武士や婦女子らが、御主殿の滝の上部で自害、または滝に身を投げ、滝は三日三晩、血に染まったといわれています

管理棟脇から山頂の本丸跡を目指します。本丸跡は標高460㍍(標高差200㍍)。40分の登りでしたが、皆さん良く頑張って登りました。八合目の柵門跡を経て、九合目を過ぎると多摩丘陵方面の展望が広がります。山頂は本丸跡、八王子神社、郭跡などで構成されています。南側が開けた好展望地で昼食にしました。下山は同じ道を引き返します。途中、北条氏照の宝篋印塔(墓)に寄ります。背後には討ち死にした家臣たちの墓がひっそりとあり、お参りします。

     

花が緑色の桜(写真上でクリックすると拡大します。)

小一時間歩いて、多摩森林科学園に寄ります。たくさんの品種のサクラがまだまだ楽しめます。この時期は緑色の花弁のサクラが珍しいので人気があります。ウコンサクラや本当に濃い緑色のサクラ(名前は忘れました)を見て廻ります。桜の品種、都市近郊林、生物多様性などを研究する林野庁の施設で、7ヘクタールの敷地に国内外の樹木600種や250種1300本の桜が2月下旬から5月上旬まで順次開花します。お花見を逃した方に、サクラを5月まで楽しめるので良いです。

緑色の桜

 

皇室の墓地である多摩陵(大正天皇)と武蔵野陵(昭和天皇)にお参りする予定でしたが、御陵に入場出来る時間を経過しましたので、次の機会にしました。平成もあと数日で令和に変わりますが、世界中が穏やかで、平和な時代でありますよう祈るばかりです。帰りは、高尾駅から八王子まで行き、八王子駅近くの駅前の居酒屋さんで山登りの疲れを癒やして散会しました。お疲れ様でした。

以上

                                              (井上修)

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