きらぼし歩中会 平成30年11月のウォーク案内 第134回『高月城・滝山城から滝山丘陵』

写真:10月善福寺緑地         (写真上でクリックすると拡大されます)

 お城を訪ねたウォークは、江戸城2回、七峰縦走の下山時に寄った鉢形城、雨の中の忍城、新横浜駅近くの小机城、酔芙蓉農道と河村城と意外と少ないです。中世のお城は、山歩きで登りがきつくなりますので二の足を踏んでいました。八王子城(100名城)と滝山城(続100名城)の二つはチャンスを窺っていました。いずれも戦国期の北条方の名城でした。まずは第一段、高月城と滝山城に登り、本格的なハイキングが楽しめる滝山丘陵を巡り、八高線小宮駅まで紅葉真っ盛りの中を、のんびりと歩きましょう。

 集合場所の東秋留駅近くの八雲神社に、東京の湧水57選の一つがあります。秋留台地は多摩川と秋川に挟まれた位置なので水脈が豊富で湧水地が多いのでしょうか。水は池底に湧き、水量豊富で驚くほどの透明度です。この辺りは湧水を利用した米どころでした。秋川に向かって降りていくと都内でも屈指の水田地帯が広がります。川向こうにこれから目指す加住丘陵の稜線が見えてきます。

 高月城、滝山城とも加住丘陵の要害を利用して、武蔵国守護代大石氏により築城されました。滝山城は、複雑に谷をからめた三十余の郭に空堀と土塁をめぐらせ鉄壁の構えを見せています。関東の戦国時代を代表する都内最大級の丘城です。のちに小田原から勢力を拡げていった北条氏の支城となりました。1569年武田信玄が率いる2万の軍勢からの猛攻に対し、わずか2千の北条勢で守り抜いたといわれています。城主北条氏照は、北条三代目の文武両道の名将氏康の三男で、北条家きっての剛毅と伝えられています。その後、氏照は北条氏最大規模の支城、八王子城を築いて本拠を移し、滝山城は廃城となりました。八王子城は1590年秀吉軍と殲滅戦が繰り広げられた歴史的舞台となった山城です。第二段として来春の桜の季節あたりに訪れてみましょう。

 「兵どもが夢の跡」滝山城の登りに掛かると城の上部から喚声と地響きが聞こえてく
るようです。鬱蒼とした森の中、450年前の戦いが繰り広げられているような錯覚に
囚われます。目を閉じて戦国時代にタイムスリップして楽しみましょう。本丸、中の
丸、二の丸、千畳敷などの曲輪群を配置し、各曲輪には馬出、枡形、橫堀りなどを巧
みに設けて防御を固めました。見どころは、堀や土塁などの遺構が良好に残ってお
り、馬出や虎口などの縄張りを目のあたりにできることです。天守閣も、高い石垣も
ない、典型的な中世城郭の滝山城ですが、木立の深い城趾に佇むとき、かっての名城
といわれた面影が偲ばれます。千畳敷跡の明るい広場で昼食を摂り、滝山丘陵に向か
います。

 本丸から西武宇津木台バス停まで約4㎞の山道が坦々と続きます。よくぞ東京の住宅
地の隣接する丘陵が、開発の手から免れていることに驚かされます。春は桜の名所と
して多くの花見客で賑わいます。武蔵野の貴重な雑木林を満喫しましょう。宇津木台
バス停から閑静なニュータウンのなかを更に2㎞程歩いて八高線小宮駅にゴールしま
す。

                                       (井上 修)

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